法律で定められたNGワードの他にも、応募者が逃げてしまう地雷NGワードがあることを知っていますか?
応募者が来ない原因は、こういった地雷ワードを無意識のうちに使っているからかもしれません。
今回は、転職回数10回以上・求人票ライターの経験もある採用ライターが、応募が激減する求人票のNG地雷ワード・特徴10選と改善例をまとめたので、ぜひ参考にしてください。
Contents
1.ハローワークからの紹介状が必要
「ハローワークからの紹介状が必要」は、ハローワーク求人にありがちな一文ですが、応募者にとってのメリットはありません。
在職中に転職活動を行っている忙しい転職者の場合は特に、平日に休んでまでハローワークに足を運ぶことは、まずありません。
失業保険をもらうために面接を受けに来る応募者以外にとって、メリットがない一文です。
また、「質問はハローワークを通して」なども、忙しい求職者にはNGです。売り手市場である今、応募者をつなげるためには、できる限り直接コンタクトを取りましょう。
2.直接の問い合わせNG
先ほども書きましたが、応募が殺到する人気企業なら直接の問い合わせを避けるのも合理的かもしれませんが、ほんの一握りの企業ではないでしょうか?
業務が忙しくて対応する余裕はない、とお思いかもしれませんが、採用に成功すればその問題も解決します。
また、売り手市場である今、応募の可能性がある求職者を逃してはいけません。直接連絡を取り、面接の機会に持ち込みましょう。
3.急募
人が余っている時代で求人が貴重な状態なら、有効なワードです。
しかし、求職者が職を選べる状態では「いきなり人がいなくなるほど、ハードな職場なのかな」、「余裕がなく引き継ぎが、しっかりされなさそうだな」などの悪印象を与えてしまいかねません。
タイトルに急募と書かれている求人もよく見ますが、求職者にとってのメリットはないので使わないようにしましょう。
4.欠員補充
急募と似たワードですが、あまり良い印象はありません。
「人がよく辞めてしまうブラック企業」という印象も与えかねないので、注意しましょう。
5.誰にでもできる
「誰にでもできる」は、アルバイトなどでよく見るフレーズですが、このワードで優秀な応募者はやってきません。
また、自分でこのワードを見た時、仕事に対するモチベーションがわくでしょうか?
「単調でつまらない仕事」というイメージになってしまうため、おすすめしません。
ただ、本当に簡単な作業で、誰でも良いから欲しい!という場合は、以下のように具体的に書きましょう。
修正前:
誰でもできる簡単な倉庫作業です
修正後:
ランプのついた棚の商品を運ぶだけの軽作業です
6.求職者にとってのメリットがあいまい
求職者にとってのメリットを、よく考えて書きましょう。
「設立100年の安定企業です」と書いても、パートで短期間働きたい人にとってのメリットは薄いでしょう。
また「一定の条件で手当がつきます」、「勤務状況によりベースアップします」などのあいまいな表現も避けましょう。
具体的にどんな条件か分からないと、単なる釣り文句ととられがちです。
「3ヶ月以上週5日勤務した場合、ベースが100円アップ」など、具体的な期間や条件を数値化して記載すれば、入社後のギャップによる早期退職も防ぐことができます。
7.若手が多い職場です
「人が定着しない」ブラックな職場というイメージを与えてしまいます。
「若手を採用するための釣り文句」として、若手がそれほど多くない職場で使われていることもあります。
若手に向けてアピールしたい場合は、若手が写っている写真を一枚載せるだけでも、職場の雰囲気は十分に伝わります。
あいまいな表現は求職者に疑問や疑いを持たせてしまうので、アピールしたい場合は根拠となる写真や数字を一緒に掲載しましょう。
8.アットホームな職場です
よく見かけることが多いキャッチコピーですが、ブラック企業に多い印象です。
家庭のように規律が適当でサービス残業が当たり前だったり、ワンマン社長がいたりと良いイメージはありません。
本当に雰囲気が良いことをアピールしたい場合は写真を載せたり、具体的なエピソードをあげたりすると良いでしょう。
9.ターゲットがはっきりしない
ターゲット人材を絞らずに求人原稿を書き始めてしまうと、失敗してしまうことが多いです。
例えば、専門用語を入れているのに、「初心者でもできる簡単な仕事です」と記載するなど、経験者か未経験者かどうかもターゲットが定まっていないケースもあります。
「多くの人に応募してほしい」と、ターゲットを絞らないと誰にも刺さらない求人票になってしまいます。
タイトルを見て求職者が求人票をクリックするかどうかは、一瞬で決まります。
届いてほしい人に届けるために、ターゲット人材を絞り、彼らにとってのメリットを盛り込みましょう。
10.〇〇作業員
職種欄に「〇〇作業員」と書かれている求人票も目にしますが、求職者に与えるイメージはよくありません。
作業員という言葉には「単調な仕事」という印象があり、求職者にとってはモチベーションが上がりにくいワードです。
人に自分の職業を言う時をイメージしてみましょう。
「現場作業員です」と伝えるより、「現場オペレーターです」と伝えた方が、現場を実際に動かしているようで誇りが持てませんか?
ちょっとしたことですが、以下のように表現方法次第でイメージは数段良くなります。
修正前:
- 現場作業員募集
修正後:
- 現場サポーター募集
- 現場オペレーター募集
- 現場の担い手募集
まとめ
紹介した求人票のNG地雷ワード・特徴の一覧は以下の通りです。
1.ハローワークからの紹介状が必要
2.直接の問い合わせNG
3.急募
4.欠員補充
5.誰にでもできる
6.求職者にとってのメリットがあいまい
7.若手が多い職場です
8.アットホームな職場です
9.ターゲットがはっきりしない
10.〇〇作業員
条件や勤務地は変えることは難しいですが、表現方法はいくらでも変えることができます。
表現方法を変えるというのは嘘を伝えるのではなく、会社の魅力をより良く伝えるということです。
特にあいまいな表現をすると本当にアピールできる点でも、単なる釣り文句としか思われない可能性もあります。
アピールできる点は数字や写真など客観的なデータを示して、自社の魅力を余すことなく伝えきりましょう。
また、こちらのメディアでは、採用担当者のための求人票の書き方や豆知識を発信していく予定ですので、他の記事もチェックして「できる採用担当」を目指しましょう。